三十歳も半ば過ぎのころ、十年ぶりぐらいに弟と市のソフトテニスの大会に出場した時のことです。
試合を通して前衛の弟がサイドを抜かれるケースが多く、
「ちょっと抜かれすぎじゃないか?」
と思いながらやっていたのですが、試合中はそのようなことは言わずに、好きなようにやってくれればいいやと。
結局負けてしまったのですが、試合後に弟が私に、
「兄ちゃん、どうしたんだよ。」
というのですよ。
思い当たることがなく、
「何が?」
と聞くと、
「サイドを抜かれたボール、全然拾えてなかったじゃん」
と・・・。
弟のイメージに残っている私は十年前の二十代の私で、サイドを抜かれようが拾いまくっていたころの私で止まっていたようで、弟としてはある程度サイドを抜かれてもいいような前衛の動きをしていたけど私が全然拾ってくれないから、どうしたんだろうと思っていたけど試合中だったので、言わなかったそうな・・・。
「いやいや、もう三十も後半だよ。そんなの拾っていたら体力が最後まで持たないよ。」
と言ったら、
「あっ、そっか。」
と・・・。
次の試合からある程度サイド抜きをさせないような動きに変わりました。
試合中のコミュニケーションは大事ですね。